晴れた土曜日、上向いて

理由ばっかり尋ねる世界でワケなど一つも無く。

映画「坂道のアポロン」のラスト上映日に観てきた話

忘れないうちに。書きます。

今更見ました。「坂道のアポロン」。今日が多分TOHOシネマズ諸々含め、ラストの上映日でした。もうほんと今更だけどいろんな人にオススメしたいのに、上映終わりました。無念すぎる!!

てことなのでサントラ聴きながらお送りします。

 

久々にこんな上質な映画に出会った気がする。あと、こんなに事前情報無しに見た映画も久しぶりだった。自担出演以外の映画もたくさん見に行こうと気付かされた日でした。良い一日だった。

いや、もうこれはアポロン出のセンちゃん担になること間違い無い、というかなった。

 

高校生うらやましいなと思った。あんなに感情をむき出しにして、笑ったり泣いたり殴ったり走ったり。年取って気付いたけど、喜怒哀楽っていうのはそうそう表に出るものではない。というかなくなる。みんなどこかで感情を押し殺してて、押し殺せてない人は社会に向いてないと思われて自分勝手な人というレッテルを貼られる。

でも高校生のうちって、自分の素直な感情であれば、どれだけ表に出しても誰も自分勝手な人、っていうレッテルは貼らないんだなと思った。というか思い出した。高校生の素直な感情ってのはぶつかり合える。うらやましいね。

 

で、このぶつかり合える素直な高校生の感情、ってのを、坂道のアポロンではジャズのセッションを通して表現されてるなと思った。薫とセンちゃんのセッションは、2人の関係性とかお互いの気持ちとかがシーンごとに顕著に違いが出てて、ド素人だけどめちゃくちゃ面白かった。

バーでのセッションは、2人で外国人見返すぞ!みたいな、一つの敵に対して協力して戦いに行く意識がすごかったし、お互いのパートを巧く魅せるセッション、って感じで、ディーンのトランペットと歌を引き立たせる雰囲気があったけど、体育館のシーンはもう!もう!!

2人の!!バチバチの!!戦い!!魂の!!!戦い!!!!

お互いに「さっきは!!」「ごめんな!!!」「ごめん!!!」「忘れろ!ンなこと!!!!」みたいな通常の一連の仲直りの流れがセッションに対して注ぎ込まれてて、アツい。音楽で繋がった人は音楽で離れるけど、音楽でまた再会できる。ほんとこいつら仲良いんだっていう関係性がちゃんと見えたのがすごいよかった。この音楽と楽器の在り方がセッションだ、って素人にもわかるようなシーン。アツすぎる。ちなみにこのシーンの北斗が絶妙にダサくてよい。

 

あとなんかやっぱ、男2女1の3人組っていつでも最高だな。ハリポタも最高だもん。

2人の男子が仲良くなったり、ぶつかったりするのを、あんな近くで見て、普通にしてたら分かりづらい男子の友情を一番近くで感じて。

ずっと3人でいて、3人の仲を崩すような女はいないはずだなんてどこかで信じちゃったりして、でもまあお決まりでよく知らん年上の女が出てきて、ずっと3人だと思ってたのにそれが引き裂かれそうになったりなんかしちゃって、でもそんな2人のことを一番近くで見てるのは自分だって思うとめちゃくちゃ誇らしくて泣けたりなんかして。ああありっちゃん!!すき!!!!

 

菜奈ちゃんの60年代ファッションが似合いすぎてビビった。時代設定もすごいよかったし、原作そのままとはいえ、変に現代に設定し直すことなく映画になったのはすごく良かった。

ここまでくると原作者が天才ってことになるけど、時代と舞台設定がしっかりしてたのが一番の勝因だと思う。

ただ、ディーンの役で大学生で、学生運動とかなんかその辺のことはいらなかった気もする。まぁどっちでもいいけど。

 

てか冷静に考えて、ディーンと真野の2人がバーでなんかありげに話してたのに気付かないで、薫に知ってたのかよ!!!とか言ってキレるシーンだけは解せない(薫担)

地下室でみんなが帰っちゃったシーン含めてセンちゃんには察する能力が足りないけどそこがかわいいから許す。

 

 

ジャズのセッションって、こんなアツいものなんだって、一番分かりやすい形で提示してる気がする。ジャズミュージシャンがすんごいオシャレにセッションするのもかっこよくて好きだけど、セッションの本質はこういうことだと思う。

ミュージシャンがカッコよく見えるのは、普段生活してる時に押し殺してる喜怒哀楽の表現方法をみんなどこかで探してるからだと思う。高校生が感情のままに泣いたり恋したり笑ったりするのをうらやましく思うのと同じように、ミュージシャンのことを見てる。

てことはつまり、高校生がジャズのセッションするなんてのは、大人が見た時に心打たれるに決まってる。しかも本当にこの映画と音楽がキッカケで仲良くなった2人の、本当のセッションなんて、グッと来ちゃうのはもう当たり前すぎてなんも言えない。

 

ほんとオススメしたい、私も人に勧められて見た人だけど、これほんといろんな人にオススメしたい。最後の小田和正でグッとくるからちゃんと見てほしい。

なんか最近つまんないなーって人とか見てほしい。高校生の時のこととか思い出したりなんかしちゃってほしい。羨ましがるだけじゃなくて、帰り道にジャズ聞けばちゃんとその時に戻れる気もするから映画見てほしい。

たぶんまだいろんなこと言い忘れてるけど一回見ただけじゃこのくらいが限界。2回目見たいな〜、今日?昨日?が上映ラストだったんでした。アー。残念。

機会があったらいろんな人に見てほしい。ゴリゴリの恋愛映画は飽きたし胸焼けするけど、青春思い出したい人に見てほしい。ジャズは大人の心に優しいです。ありがとう、いい薬です。