晴れた土曜日、上向いて

理由ばっかり尋ねる世界でワケなど一つも無く。

見せないことこそが美

オタクとしての夏が終わる。今年の夏はA.B.C-Zファンミーティング、ガムシャラ、サマーパラダイス橋本ソロえび公演、計4つの現場で終了する。今年はプライベートのこともそこそこ忙しかったので、スケジュール帳を見ると丸一日暇で自宅でお菓子を食べながらDVDを見るといったTheオタク!な日は無かった。そのためHDDの中身がパンパンである。家族で共有のHDDをほぼ私が占領するようなスタイルになってしまっているが、そろそろ片付けないと家族に叱られるので早急に編集とダビング作業を開始しなければならない。ところで私はこんな話がしたいのではない。
昨夜、録画した「ジャニーズJr.の超ガムシャラ!意外とスゲーじゃんって言われたい‼︎」を見た。テレビ朝日で毎週土曜の深夜に放送されている「ガムシャラ!」は個人的にとても気に入って見ている。今年の夏のガムシャラサマーステーションもパフォーマンスバトルを見たいと私が安井担の友人に話したところ連れて行ってくれた。昨夜見たこのガムシャラの特別番組は3泊4日予定があって出かけることになったためテレビ欄をまとめて確認していた時にたまたま見つけたので録画した。結論から言うと、録画して本当に良かった。

この番組はガムシャラ!サマーステーションのパフォーマンスバトルの裏側に密着していた。画面に映るのは約1ヶ月半から2ヶ月間チームそれぞれのパフォーマンスを練習する計25人のジャニーズJr.。彼らはそれぞれの仕事をこなしながらその合間に練習している。ショーバスケ、フリースタイルダンス、ファンカッション、ダブルダッチインラインスケート、どれも簡単にはこなせない種目である。彼らはジャニーズJr.としてライバルでありながら、5人1チームとして組んだ5人は仲間としてひと夏を過ごした。お互いに高め合い、刺激しあい、励ましあい、慰め合い、仲間がいることの良さと意味を強く感じたと思う。そして今年のこのパフォーマンスバトルは2回目。チーム内に昨年の熱い夏の経験者がいるチームもある。ジャニーズJr.としての先輩後輩、パフォーマンスバトルの先輩後輩。縦の関係と横の関係が存在する5つのチームはどれもとても魅力的だった。「やべぇ〜やべぇ〜」という増田に、「やべぇじゃねぇ!やるしかねぇだろ!」と熱く言い返す樹。「失敗してもそれ以上の覇気や表情を作ることがパフォーマンスだ。」「失敗も楽しもう。」とチームの士気をあげる北斗。1人で居残り練習をしようとした顕嵐に黙って一緒に練習した安井くんと宮近。パフォーマンス終了後、裏で「全力でやりきったから後悔ない!!最高!」と叫ぶ彼ら。エピソードを挙げればキリが無いが、こういったチームとしての関係性が本当に美しい。嬉しいことは5倍になって、悔しいことは5等分、素直で最高にアツい出来事がEXシアターの裏側では起こっていた。個人的な話だが私は中高の青春を部活に捧げた人間なので、サマステのこの夏はとても輝いて見えた。毎日決まった仲間と会い、辛い練習を重ね、たまにふざけて、日々を過ごす。そして本番を迎え、優勝チームが決まり、負けるチームが決まる。負けて悔しいという感情でその時はいっぱいだが、ひと夏を終え、落ち着いてこの夏のことを思い返せば、全て全力でやりきった自分と仲間のことで何も後悔はないはずである。中学生高校生としての絶対的な青春を送れない彼らにとって、忘れることのない青春になっただろう。

そして何よりこの特番を録画して良かったと思えたのは、彼らにとってジャニーズとは何かを聞けたからである。自分の小ささがわかる場所。人生そのもの。努力する環境が整えられている場所。それぞれ答えは人によって違ったが、彼らは本当にジャニーズが好きなのだろう。そして極め付けは安井くんの解答。「楽しそうで、ラクそうで、チャラチャラして見えてれば、それでいい。そうあって欲しい。僕のプライドがあるとすれば、それは見せないことだから。」この解答に、ジャニーズJr.、ジャニーズとしての精神がうまく込められていると思う。
ステージでキラキラ輝いているジャニーズ。楽しそうに歌って踊って喋って、見ているファンを幸せにする。頑張れば頑張るだけ自分に還元されて、憧れの先輩に近づけたり、人として大きくなれる。これらの陰には計り知れないような努力が存在するが、それを見せないことこそが美。
アイドルは和訳すれば「偶像」である。私達はまさに偶像を見て喜びを得ている。アイドルを好きになるとはつまり偶像崇拝である。そしてこの特番を見て、私達は彼らにとっての「美」をも見ているのだと実感した。努力していることを気にかけて、大変そうだったね、頑張ったね!お疲れ様!と言うのはもしかしたら彼らにとってのプライドを傷つけることになりかねないのかもしれない。魅せることと見せないこと、この2つは同時に存在しうる。どれだけ大変なことなのだろうかととても気になるが、ここは彼らの美のことを考え、言及しないことにしよう。
ジャニーズJr.だけに関して言えば、今ジャニーズJr.戦国時代といっても過言ではなさそうだ。彼らは自分の普通の人としての普通の青春を捨てて、ジャニーズ事務所に所属している。彼らの青春は決して無駄に出来ない。彼らは自分のプライドを守りながら、今日もステージ上で先輩グループの後ろで踊る。誰にいつ運が巡ってきて、誰がいつ誰の前で踊ることになるのかは誰にも分からない。巡ってくる運をうまく掴む、そしてしゃかりきに踊る。彼らは自分の青春の代わりにさらに大きなものを得ている。今後もジャニーズJr.から目が離せない。